用語一覧
あ行
アイゼン(クランポン)
雪渓の上を歩くときに、登山靴の底に取り付ける滑り止め。
アプローチ
電車やバスなどの交通機関を降りてから歩いて登山口に達するまでの距離をアプローチという。
アルパインクライミング
高山の岩肌や岩稜、雪稜などを各種の登攀用具を駆使して登るクライミング。ロッククライミングにはフリークライミングやエイドクライミング、フリーソロ、ボルダリングなどその形態や目的によって数多くのジャンルに分かれている。
鞍部
山頂と山頂を結ぶ稜線上で標高が最も低くなった部位を指し、「コル」とも呼ばれる。
インパクト
クライミングで墜落した時のショックの事。登山者が自然に与える影響をローインパクトと呼ぶ。
浮き石
地面に固定されていない不安定で崩れやすい岩や石の事。
エイドクライミング
岩壁に打ち込まれたピトン、ボルトや岩の割れ目にはさむチョック、岩角にかけるスカイフックなどを支持点とし、それにエイダーをかけて登るクライミングの事。
エスケープ(ルート)
悪天候やメンバーの怪我・病気等不測の事態で、当初の予定を切り上げ下山する事をエスケープという。悪天候で身動きがとれない時など、その場に待機する事を停滞という。不測の事態に備え、エスケープルートを何本か想定しておくことが望ましい。
お花摘み
山で用を足すこと。主に女性が使う。キジウチともいう。
お花畑
多種多様の高山植物が群生する場所。短い夏に様々な花がいっせいに咲き競うことからお花畑と呼ばれる。高度や気候によっても生息する植物は様々で、日本の山は特に高山植物の宝庫といえる。
か行
カール
山腹をスプーンで抉り取った様な地形の事をいう。氷河期に形成された。北アルプス穂高岳の涸沢は日本で最大規模のカールとして有名。
確保(支点)
パートナーとをロープで結び、互いに相互にピトンやボルトを岩壁に打ち込んだりして支点を確保し、片方が滑落してももう一方がロープを引いて助けること。
ガス
いわゆる霧。実際には山を覆った下層雲の中に存在している時の視界をさす。
滑落
雪渓や急斜面などで、足を踏み外したり雪庇を踏んだりしてバランスを崩して、斜面を滑り落ちること。
カラビナ
カラビナは、金属製の輪で開閉部がバネ式などで開く構造でプロテクションとザイルを繋いだり、スリングやハーネスを繋ぐなどに使用する。
ガレ(ガレ場)
山の斜面に大小の石や岩が堆積していて、歩きにくい斜面のことでガレ場ともいう。大きな岩が堆積した所はゴーロと呼ばれる。
キジウチ
山で用を足すこと。水場では避ける。
極地法
安全な地点にベースキャンプを設け,比較的連絡のとりやすい1日行程くらいの距離に次々と前進キャンプを設営し,各キャンプ地からの援助のもとに少数の隊員が頂上をアタックする登山法。
キレット
稜線がV字型に深く切れ落ちた地形をいう。縦走路上の大きな難所として立ちはだかる。
クラスト
風や太陽熱、雨などの影響によって雪の表面だけが堅くなった状態をいう。転倒したら最後、滑落して大事故となる危険が高い。ピッケル・アイゼン・滑落停止の技術も身につけておきたい。
クラック
岩の割れ目のうち、人の体の一部―指、手、腕、足などが入る大きさのもの。またはそのような裂け目を含むルートのこと。
グリセード
登山の訳。ピッケルを補助として、雪の斜面を靴だけで滑り降りる技術。
グレード
クライミングルートの難易度をあらわす等級。ドイツの登山家がⅠ級からⅥ級まで分けたのが最初。
等級には様々あるが、以下はフリークライミングで使われているアメリカ式。
クラス1: ハイキング程度
クラス2: 時として手を使う。ハイキングコースの鎖場程度
クラス3: 三点確保が必要。初心者はロープがないと不安を感じる
クラス4: 原則としてロープによる確保が必要。ベテランならプロテクションはいらない。
クラス5: プロテクションを必要とする。通常のフリークライミングの場
クラス6: 人工登攀
クラス5だけは、5.0~5.9と小数点が付き、5.10以上はさらにその中が5.10a~5.10dと4段階に細分化されている。
現在の世界最難ルートは5.14dあたり。
クレバス
氷河や雪渓上の深い亀裂。
ゲレンデ
スキーや岩登りのための練習場、スキー場を言う。本来は広々とした野原のこと。
原生林
人間が手を加えていない自然のままの森林。
高山植物
森林限界以上の高地に生える植物の総称。厳密には高山帯に生育する植物をいう。
高山病
酸素の薄い標高の高い山などで体内に取り込む酸素の量が少なくなって起る病気。頭痛、食欲不振、吐き気、めまい、息切れなどを引き起こす。重症になると、肺水腫(肺の中に水がたまり呼吸ができなくなる)や、脳浮腫(脳の中に水がたまり神経に障害が出る)にかかる。
一般に、標高3,000mを超えると症状が起りはじめる。
高所順応
高所に登ると頭痛、吐き気などの高山病の症状が現れてくるが、慣れてくると次第に回復してくる。これを高所順応と言う。
赤血球の増加等により、希薄な酸素を効率良く運べるようになる為である。
高所登山
一般に標高6,000m以上での登山をいう。
行動食
歩行時や休憩時に食べたり,昼食に食べる食物。 1時間置き位に少しずつたべるのが良いとされる。糖分の欠乏はバテる原因。 非常用の「非常食」とは区別して用意することが大切。
コースサイン
登山道(ルート)を示すための標識やペンキで書いたマーク。
登山コース以外の目的でつけられた標識もあるので注意。
コル
「鞍部」や「ザッテル」とも言う。
二つの峰をむすんだ稜線上の凹所。尾根の低くなっているところ。
ゴルジュ
渓谷の両岩壁が細く狭まった箇所。氷蝕や水蝕によってできる。
コンペ
競技。試合。主にフリークライミングの競技会を言う。
さ行
沢登り
沢を遡って稜線にいたる日本独特の登山スタイル。
登頂するためのルートとして沢を選ぶのではなく、沢を遡ることそれ自体が目的の山行。
三点確保
両手、両足の4点のうち、常に三箇所は身体を維持(ホールド)し、残りの一箇所を次のホールドを求め動かして、登ったり下ったりする事。岩登りの基本。
シール登高
シールを付けて斜面を登っていくこと。
自然環境保全地域
自然環境保全地域(しぜんかんきょうほぜんちいき)とは、自然環境を保全することが特に必要な地域として環境大臣または都道府県知事により指定される地域のこと。
湿原
湖沼の下に泥が溜まって、底が浅くなり草原上になったもの。
湿原より水面の水位が高い低層湿原と水位が低い高層湿原とがある。尾瀬ヶ原などは有名。
地吹雪
地面に降り積もった雪が強風にあおられて地上高く吹き上がる現象。
シュカブラ
強風によって雪の表面にできる波形の紋様。波状雪。
森林限界
丈の高い木(高木)が生息できなくなり,代ってハイマツ等が現れる地点。
北アルプスの森林限界は,約2500メートル前後。
森林生態系保護地域
国有林野事業で行われている保護林制度のひとつ。
1991年の制度改正により設けられたもの。指定の基準は、
(1)日本の主要な森林帯を代表する原生的天然林の区域で、原則として1,000ha以上の規模のもの
(2)その区域でしか見られない特徴を持つ希少な原生的天然林の区域で、原則として500ha以上の規模のものとされ、現在26箇所、320千haが指定されている。ユネスコの「人間と生物圏計画(MAB計画)」の考え方を取り入れ、コアー、バッファーを組合わせた保護方策が採られ、保護の効果を上げている。
スラブ
傾斜の緩いつるっとした岩。最近は前傾壁を登るのがフリークライミングと当たり前のように思われているが、昔はスラブから入るのが当たり前だった。当然人工壁出身のクライマーは苦手にしている事が多い。
雪線
一年中雪が消えない高度の下限。ヒマラヤでは標高5000mあたり。
日本では4000mあたりになるので事実上雪線はない。単に積雪の下限をいう事が多い。
雪庇
稜線に積もった雪が風下に張り出し、ひさし上にのびたもの。
滑落の原因になる事が多く踏み抜かないように注意が必要。
双耳峰
双耳峰とは、二つの峰がまとまって、うさぎの耳のように並んでいるような山のことをいう。
谷川岳や鹿島槍ヶ岳などが有名です。
遭難
怪我をしたり、悪天候のために視界が遮られルートを見失ったり、自力で下山できなくなること。
た行
体感温度
体で感じる主観的温度。気温が同じでも風速・湿度・雨や汗・日射などによって体感温度は異なる。
風があると寒く感じ、風速1m/sにつき体感温度は1℃下がる。
単独行
パーティを組まず、独りで行う登山。
ツエルト
ツエルト(Zelt)はドイツ語で直訳するとテント。簡易テント、非常用テントのこと。
使い方は、本来はポールは付いていないので、木や岩を使って張るか、頭からかぶる。
用途としては、ビバーク、雨天時や寒冷時の休憩用、地面に広げてレジャーシート代わりなど。
テントを持たない、小屋泊まりには、ツエルト携行すべき。
停滞
悪天候などのために行動できず,山荘やテントにとどまること。
悪天候を予想して計画の段階から予備日を設けると,気持ちの余裕をもって停滞できる。
テレマークスキー
山スキーと異なるのは、締め具にかかとの固定がなく、クロカンとアルペンの中間的なもの
鉄砲水
谷で水が一気に流れること。台風、集中豪雨のときなどに発生する。
盗掘
盗掘とは一般に、正当な権利がないにもかかわらず土地(私有地・公有地を問わず)を掘削し、そこから得られた財物(埋蔵物、動植物など)を窃取する行為。
透湿性防水素材
いわゆるゴアテックスと呼ばれているもので、防水性がよく蒸れない素材で雨具などに適している
トレッキング
ゆっくりと長い期間、山麓を歩くこと。山頂に達しない山歩き。
ハイキングの意味で使われることがある。日本と欧州でよく使われる言葉。
な行
雪崩
傾斜地に積もった雪が大量に崩れ落ちること。
二重山稜
山稜線が二本平行して並び、稜線が二つに割れた形を示す山稜をいう。
二重遭難
遭難者救助に出かけた救援隊が遭難すること。
は行
ハーネス
岩登りや滑落の虞のあるところではロープで確保しますが、このロープを体に結びつけるための、体に装着するベルトがハーネス。
パッキング
パッキングとは、ザック、リュックに荷物をつめることを言う。
かさばるものを下、順に上に重い物を詰める。
この詰め方しだいで、疲れ方も変わるので注意したい。
ピッケル
杖の先が鋭利になっており、雪山など滑りやすい所などで氷雪面などに刺して歩行を補助するもの。アイゼンなどと併用する。
ピトン
ハーケンとも言う。安全確保のために、岩の割れ目に打ち込む釘。
踏み跡
人の通った痕跡が分かるという程度の道。踏み分け道。
プラスチックブーツ
外側がプラスチックでできた冬山用の靴。革靴に比べて軽量で保温効果、防水効果が高い。
フリークライミング
ピトンやロープなどの登攀用具に頼らないで、岩だけを手がかり足がかりにして岩壁を登ること。安全のためにロープなどの登攀器具を使うが、それを登攀のために使わない。
フリーズドライ
乾燥食品
ブロッケン(現象)
高所で、自分の前方に霧や雲がある時、太陽光を背に受けると、前方に光の輪が出来、その中に自分の影が映る現象。「ブロッケン」は山名。
ぺミカン
ミカンとは、北米先住民の伝統的な保存食を元にした動物の脂で固めた携帯可能な保存食の事。
最近ではドライフードやレトルトをはじめ便利な食材が多いのであえてペミカンを作って持っていく人はあまりいない。
ベルグラ
岩の上に張った薄い氷。アイゼンなしでは滑り、アイゼンがあればバランスが難しいという極めて悪い状態。
ホワイトアウト
吹雪や霧のために何も見えない真っ白な状態。
ま行
万年雪
夏になっても溶けずに残っている雪。年中溶けない雪。
モレーン
氷河によって削られ、運搬された岩屑の堆積をモレーンという。
現在氷河のない日本でもカール内などにその痕跡が見られる。
や行
ヤブこぎ
刈り払いが満足に行われていない山や沢登りのツメなどで、ヤブに覆われた踏み跡をかき分けるようにして進むこと。
雪形
春に山の雪が部分的に解けて、残雪や地膚が物(人・牛馬・鳥など)の形にみえること。
形でいちばん多いのは馬で、駒ヶ岳と名のある山はこれに由来するものが多い。
ヨセミテ
アメリカ合衆国、カリフォルニア州のシエラネバダ山脈にある国立公園。氷河に浸食された渓谷を中心に、雄大な滝や奇岩が特色。
ら行
落石
山やがけの上から石が落ちてくること。
リッジ
岩稜のこと。特に細いものをナイフリッジという。また、雪稜の場合スノーリッジともいう。
ルートファインディング
自分の知識や感覚、地図やコンパスなどの情報を元に正しいコースを見つける技術。道に迷ってしまったり、ガスに巻かれた時に必要で、冷静な判断力が試される。
ルンゼ
岩に溝ができ凹型になった地形。岩溝。 岩登りのクライマーの世界で使われる言葉。
レッドデータブック
絶滅の恐れがある野生生物をリストアップした資料。国際自然保護連合(IUCN)が刊行。絶滅の危険の度合によって、【絶滅種】【絶滅危惧種】【危急種】【希少種】【地域個体群】に分けている。
ローインパクト
自然環境への影響を最小限に抑えること。
ロープ
綱、縄。クライミングで使用する命綱。ザイル。
わ行
わかん
竹(やアルミ)などの素材を輪っか状にし、脚に取り付けることで雪の中での浮力を稼ぐための道具。わかんじき。


